障害認定日請求について
ここでは、初診日から何年も経過している例で説明いたします。障害認定日(原則として初診日から1年6ヶ月を経過した日)時点で障害の状態が障害年金の等級に該当することを主張して申請する方法を、障害認定日請求(遡及請求)と言います。
具体的な例で説明をすると、初診日を令和2年5月10日だとします。そうすると、初診日から1年6ヶ月を経過した日である令和3年11月10日が障害認定日となります。
(状況によっては特例で、初診日から1年6ヶ月を経過する日より前が障害認定日になる場合もありますので注意が必要です。)
例えば、障害認定日時点で既に症状が重く日常生活や就労に支障があったというような状況の場合に、障害認定日請求を検討することになります。
障害認定日請求をするためには、原則として障害認定日以後3ヶ月以内の状態の診断書を医師に作成してもらう必要があります(初診日が20歳前の場合には「以後」ではなく「前後」3ヶ月以内の状態の診断書)。
障害認定日請求が認められると、障害年金は障害認定日の属する月の翌月分から支給されることになります(遡及支給)。ただし、申請の時点から5年以上前の部分については、時効消滅により支給されません。
事後重症請求について
障害認定日の時点ではまだ症状の程度が軽く、等級に該当するような状態ではなかったが、その後に症状が悪化してしまったという場合に行う障害年金の申請方法が事後重症請求です。
事後重症請求では、現在の状態の診断書を医師に作成してもらいます(申請日前3ヶ月以内の状態の診断書を年金事務所に提出する必要があります)。
具体的な例で説明をすると、初診日を令和2年5月10日だとして、障害認定日を令和3年11月10日だとします。令和3年11月頃にはまだ症状が軽かったが、最近になって症状が悪化してしまったというような場合に、事後重症請求をすることになります。
また、障害認定日の時点で症状が重かった場合でも、当時のカルテが残っていないなどの理由により、障害認定日頃の状態の診断書を作成してもらうことができない場合には事後重症請求をすることになります。
事後重症請求が認められると、障害年金は申請日の属する月の翌月分から支給されることになります。